宮上日陽のオールレンジアウト

あれこれ徒然と語る日記ブログ

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宮上日陽

Author:宮上日陽
毎日ノンカロリーコーラを飲んでる摂取カロリーの気になるお年頃なヘタレ雑食ゲーマー。
2008年一月以降のプレイタイトル。
DS遊戯王2008
PS2ユア・メモリーズオフ
Wiiファミリースキー
DSソーマブリンガー
WiiFFCC小さな王様
PS2ふぁいなるあぷろーち2
DSハヤテのごとく!ボク色に染まれ!お嬢様プロデュース大作戦
DSファイナルファンタジータクティクスA2
DSパズルクエスト
PS2君が主で執事が俺で
DS世界はあたしでまわってる
DS大合奏バンドブラザーズDX<ココ
DSドラゴンクエストV
DSリズム天国ゴールド<ココも

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鉄鍋のジャン!R ―頂上作戦

鉄鍋のジャン!R 5―頂上作戦 (5) (少年チャンピオン・コミックス)鉄鍋のジャン!R 5―頂上作戦 (5) (少年チャンピオン・コミックス)
(2008/03/07)
西条 真二

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 バブル期に週刊少年サンデー絶頂期てのがありまして、現在「とめはねっ!」連載中の河合氏もその中に含まれていました。ヤングサンデー休刊で連載がどうなってしまうかとても心配です。確かにヤンサン、あんまりコンビニとかでも見かけなかったしな……。で、個人的にそのちょっと前に週刊少年チャンピオン絶頂期なんてのもあったりしたのです。まだ「刃牙」が始まる前ですね。「ドカベンプロ野球編」すら始まってない頃です。当時連載されていたのは「魔界都市ハンター」「魔界学園」「男旗」「マリオネット師」「1と2」あたり。他の作品も充実してた覚えが有ります。今回紹介する「ジャン」はそれよりも少し後、バブルサンデー中後期ぐらいの作品でしたっけ。ま、絶頂期というのはあくまで個人的にですよ。
 この「鉄鍋のジャン」はチャンピオン連載作品としてはメジャーな部類に入るでしょう。「料理は勝負」が信条で中華の覇王と呼ばれた祖父に徹底的な中華料理スパルタ教育を受けた主人公秋山醤が立ちはだかる強敵料理人をバッタバッタとなぎ倒して行く異色のピカレスク熱血料理バトル漫画です。
 主人公がとにかく勝負至上主義で勝つために特殊なスパイス配合を施した超薬膳料理を作ったり、奇天烈な食材を派手なショーアップで見せつけたりと、少年漫画にあるまじき邪悪さで当時の読者を釘付けにしました。おそらく料理漫画界における二大悪漢料理人だと思われます。もうひとりは「庖丁人味平」の鼻田香作。麻薬を配合したブラックカレーを作った人ですね。
 「ジャン」という作品はちゃんと料理人による監修を受けて描かれているため、一見キワモノ風に見てても食べられない料理は無い……はず。「Mr.味っ子」は連載中にカラー特集で作中の料理を再現したことがあって、これが実にまずそうでインパクト受けましたっけ(苦笑)。さすがに血のデザートとかはどうなのかわかりませんが。
 ただ、主人公のインパクトが先にあったりして実際にこの漫画を熟読した人は結構少ないんじゃないかと思います。やっぱチャンピオンの作品だし。読んでみるとわかるのですが、秋山醤というキャラクターはなかなか面白い人物です。勝つためならなんでもやるというと極悪非道というイメージしか浮かばないかもしれません。が、醤はただそれだけの男ではありません。
 まず彼は料理というものを純粋に愛している。だからきちんと作られた料理ならたとえライバルの作ったものでも敬意を払ったりする。美味しいものはちゃんと美味しいと認めるし、美味さに冷や汗かいたりもする(笑)。彼は祖父のライバルが経営していた五番町飯店に務めていて、店主級の料理人に対しては暴言を吐いたことがない。ただ柄が悪いだけでは無いのです。そして常に自分の作る料理に全力を尽くす。楽をするということを知らず、美味い料理を作るためなら自分を犠牲にすることすらいとわない。協調性は無いから友達は小此木しかいない。イメージ的に近いのはベジータかな。声も似たイメージがあります。あとファンに怒鳴られかねませんが「銀河英雄伝説」のラインハルトも似てますね。あ、こっちも声同じだ。
 彼の最大のライバルは五番町霧子です。料理漫画だから熱いバトルを繰り広げながらも美少女をライバルに立てることが出来たという点は結構面白い要素だと言えます。この作品一番の見所は実は醤の料理勝負ではなく、霧子との微妙な関係にあります。「料理は心」を標榜する彼女は勝負論に対して否定的な立場をとり、ことあるごとに醤と敵対します。彼女の醤に対するスタンスは一度徹底的に負かして勝負論を捨てさせ心の大切さを教えること。
 霧子もキレたら男相手でも鉄拳制裁上等な気性の激しい性格で、一見醤とは犬猿の仲に見えます。が、実際は醤の料理の実力、料理・食材に対する真摯に姿勢は認めていて、むしろ気になって気になってしょうがない。いわゆるツンデレな子です。醤もツンデレなタイプだからツンデレvsツンデレのカップルになります。この構図は意外と少ないんじゃないでしょうか。ふたりともこんなだからちっとも実質的な仲は進展しない。でも近しい周囲の人物から見れば相思相愛なのはバレバレ……なのに本人達にほとんど自覚が無い。特に醤はまったくといっていいほど自覚してない。イメージ的にはベジータに匹敵する戦闘力を得たブルマでしょうか。愛し合ってても絶対に仲良く出来ないこのジレンマがたまりません(笑)。
 前作「鉄鍋のジャン」は作者がチャンピオンからサンデーに移籍することになって人気があったのに打ち切り同然の最後を迎えました。あれは納得いかない人も多かったでしょう。それが今「鉄鍋のジャンR」として再開したのです。これはいわゆる二世ものではありません。続編というのもちょっとおかしい。連載再開したというのが正しいかと。作者的には小学館在籍の空白の期間に「ジャン」に匹敵する作品を物に出来なかったのが痛かった。でもおかげで続きが読めるわけで微妙な感じではあります。
 前作はジャンと霧子が三年の中国修行に出て帰国したところで終わってます。「ジャンR」は帰国後姿を消したジャンが半年後に開催された料理大会に突如として出現した……ということで、作中でのタイムラグはほとんど無いといっていい状態です。セレーヌ・楊や小此木、湯水スグル、刈井花梨など前作登場のキャラも大事に使われてるのも嬉しいですね。おかげで大きなブランクがあるのに違和感なく読めます。霧子は三年半で随分大人っぽくなりました。外見だけ。
 私がチャンピオン作品で「とりあえずこれ読めよ」という作品を選ぶとしたらノータイムで「ジャン」です。おすすめです。「刃牙」は劣化が激しいですもんね。サンデー、マガジンはチョイスが難しい。ジャンプなら「北斗の拳」で。
 ……でも「頂上作戦」てなんだろ? 料理に作戦もなにも無いような。

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